Convenience Chain

藤元明 Akira Fujimoto

2022.9.28 wed – 10.22 sat

Convenience Chain

この度Walls Tokyoでは、ギャラリー移転後初となる企画展として藤元明氏をお迎えし、個展 “Convenience Chain” を開催する運びとなりました。

一見すると絵の具が飛び散り、流れ、滴った、抽象絵画的な画面。しかし、よく見ると絵具の重なりが上下入れ替わっていたり、ストロークがよじれるなど、自然現象とは言い難い部分があることに気づきます。そして動的かつ繊細な画面は、まるでエネルギーを凝固させ人工的に時間を止めたかのような違和感を感じます。これらの作品要素は、近年の気候変動が単純な自然現象ではなく、それを引き起こす要因に人間社会関わっていることを想起させます。

藤元氏はこれまで物理現象による絵画を追求してきましたが、本展作品の人工的なドローイングコラージュによる新たなる挑戦は、社会現象や環境における問いを投げかけてきた、彼のアートアクティビティーにも繋がっているのではないでしょうか。 WallsTokyoにおいては初となる藤元明個展を、この機会にぜひ、ご高覧ください。

快適連鎖 - Convenience Chain -   

藤元明 本展“Convenience Chain”を構成する作品「Replacement」シリーズはドローイングパーツのコラージュである。

絵具の流れ飛び散った自然現象のパーツを乾燥後フィルムから剥がし、キャンバスに時系列を無視し編むように貼り付けていく。特徴は完成イメージ向かって構成配置されるのではなく、パーツの都合で次のパーツを繋ぎ、成長するように絵が出来上がっていく。このタブローの四角く閉ざされた世界に、場当たり的連鎖で制御出来ない絵をつくる行為は、閉じた世界に生きる我々が、自然エネルギーを快適さに置き換え、無秩序に切り貼りし続ける姿を描いているように思えるのである。そして我々は、環境からいつも望ましからぬ圧倒的な副作用に打ちのめされ、お互いにその因果を警告し続けても、快適への追求の連鎖を止められない。我々には完成のイメージが存在しないのだから。

 

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藤元明 | アーティスト 1975年東京生まれ。1999年コミュニケーションリサーチセンターFABRICA(イタリア)に在籍後、東京藝術大学大学院修了。

東京藝術大学先端芸術表現科助手を経て、アーティストとして国内外で活動。

絵画制作と並行し、社会現象・環境問題を扱ったアートプロジェクトの立案、実践に取り組んでいる。

https://vimeo.com/akirafujimoto