アンディ・ウォーホル
Andy Warhol
LOVE Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ (Ⅲ)
1983
シルクスクリーン 35/100
65.8×50.0cm
Frame:89.5×73.5cm
「Kiku」シリーズと同様に1983年に開催された「アンディ・ウォーホル全国展」にてウォーホルの日本初のエディションとして発表されたシリーズです。
ウォーホルはこの作品を発表後、数年後に亡くなるのですが愛について次のような言葉を残しています。「愛に関して、もっともエキサイティングなことは、それをしないことだ。もし誰かと恋に落ちても、決して愛を交わさなければ、もっとわくわくする。人々が15歳でセックスについて学び、35歳で死んでいた頃、彼らは、8歳かそこらでセックスのことを知り、80歳まで生きる今日の人々より、明らかに悩みはずっと少なかっただろう。同じ問題、あいも変わらぬ退屈な問題をもてあそぶには、人生は長い。」
日本で発表された作品ですが、エディション数が100部と比較的少なく、人気の高いモチーフであることから購入機会の少ない作品であると言えます。
海外でも人気が高く、昨年末のドイツのオークションでは1点2万ドル近い価格で落札されたこともある作品です。
表面裏面ともに状態は良好です。
本作品を3点まとめてご購入された方には、ウォーホルが出版元に送った珍しい手書きの献辞プリントが付きます。
本作品はギャラリーにお越しのお客様にお買い上げ頂きました。
誠に有難うございました。
WALLS TOOKYO スタッフ一同
2014年4月
ABOUT アンディ・ウォーホル
世界でも最もポピュラーな20世紀後半を代表するポップアーティストです。1962年にキャンベルスープ缶のシリーズを発表以降、コカコーラや洗剤等の消費財やマリリンモンロー、エルヴィスプレスリー等の有名人など、大衆社会のわかりやすい素材をモチーフにした作品を発表しています。いち早くシルクスクリーンの技法を取り入れ、大量生産・大量消費という高度資本主義の構造をアートに持ち込みながらも、同時に彼の作品からはそういった時代背景へのある種のシニカルさが感じられます。その人生観を含めた生き様そのものが伝説的な存在となっています。
ウォーホルの作品やモチーフは、多くの雑誌や広告で目にすることが多く、廉価なポスターやキャラクター商品の流通量も多いため、極めて身近な印象を受けます。一方、制作部数が限定されたシルクスクリーンについては、その希少性と人気から、作家の中でも最高位の価格で取引されています。世に溢れたモチーフの作品であっても実際に作家本人のサインが入った「本物の」作品を目にすると、そのカリスマティックな魅力に吸い込まれてしまいます。
BIOGRAPHY
1928年 ピッツバーグにてスロバキア移民の子として生まれる。
1949年 カーネギー工科大学にて広告芸術を学び卒業。
1950年 『ヴォーグ』など雑誌の広告やイラストを手掛ける。
1961年 キャンベルスープの缶やドル紙幣をモチーフにした作品を描く。
1962年 シルクスクリーンプリントを用いて作品を量産するようになる。
1964年 ニューヨークにファクトリーと呼ばれるスタジオを構える。
1968年 拳銃で狙撃される。
1970年 「ライフ」誌によってビートルズとともに「1960年代にもっとも影響力のあった人物」として選ばれる。
1974年 初来日
1983年 TDKカセットテープのCMにも出演
1987年 NYにて死去。58歳。
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