INTRODUCTING ARTISTS
ZAO Wou-Ki
ザオ・ウーキー
中国とフランス、東洋と西洋という二つの側面を内包した画家ザオ・ウーキー。 1948年パリに渡り、詩人アンリ・ミショー、画家ハンス・アルトゥング、ジョルジュ・マチウ、ピエール・スーラージュらと交流、戦後のパリ画壇における立場を築きます。一方でパウル・クレーを知り、その記号的な題材の扱い方を模倣しながら、クレーが中国美術に目を向けていたことに注目しました。57年に渡米し、イヴ・クライン、マーク・ロスコらアメリカ抽象表現主義の作家たちと知り合います。60年代は、中国の書を思わせる不定形が画面に立ち現れ、やがて動的なブラッシュワークが画面全体に広がるようになり、80年代以降は色彩を空間に解き放つような画面に転換、中国山水画や抽象表現主義を併せたかのような雄渾な作品です。
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