INTRODUCTING ARTISTS
Lucio Fontana
ルチオ・フォンタナ
切り裂いたキャンバスが作品を象徴するアーティストです。現代アートの不可解性を象徴する作品としてメディアでとりあげられることも多いため、何となく印象に残っている方も多いと思います。ミラノの彫刻家の父と、アルゼンチン人の母の間に生まれ、1949年にキャンバスに穴をあけた作品を初めて制作し、「空間概念 CONCETTO SPAZIALE」というタイトルがつけられました。その後のシリーズ・タイトルとなります。眼前に迫ってくる原色のキャンバスに、不気味な裂け目を入れて表現した作品はキャンバスという寡黙な存在に光を与えたといっても良いでしょう。 没作家でもあり作品の特性上、流通する作品数も少なくなってきていることから、作品を入手することも難しくなっており、サイズの大きいキャンバス作品については数百万ドルの価格を下回ることはありません。
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