INTRODUCTING ARTISTS
Wols
ヴォルス
ヴォルスは、1940年代半ばから50年代にかけてフランスを中心としてヨーロッパ各地に現れた美術の動向である「アンフォルメル」の画家と見做されています。 アンフォルメルは抽象表現主義の一種で、絵具を激しく盛り上げたり、叩きつけたりする、文字どおり「形体を失った」ような描き方で、人間自体に対する否定を含んでいると言われています。その影響はヨーロッパ、アメリカ、日本にまで及びました。中でもヴォルスの作品は、不安げな中にも詩的な美しさがあるのが特徴で、繊細でロマンチックながらもボヘミアンとして生涯を送らざるを得なかった彼そのものといった印象を与えます。
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