INTRODUCTING ARTISTS
Tadaaki Kuwayama
桑山忠明
東京藝術大学で日本画を学んだ後1958年に渡米した桑山は、日本画の素材を用いながらも、画面から意味や感情を極限まで排除した絵画で、独自の表現を確立しました。 1970年代には、ニュートラルな色と無機質な素材の選択により作品は物質性を帯び、1990年代以降、ベークライト(樹脂)やアルミニウムといった無機的な工業素材を用いた複数のパネルや立体物を規則的な反復によって配置し、展示空間全体を芸術の場に変容するインスタレーションへと作品の規模を拡大してきました。その空間は、メタリックな色彩が放つ静謐な光とともに、芸術の新たな境界を追究する実験性に満ちあふれています。
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