杉全直
Tadashi Sugimata
杉全直は、東京美術学校に在学中から二科や独立美術協会展で入選を果たし、徐々にシュルレアリスム絵画ヘの興味を強めます。学生時代からシュールレアリスムの手法を使った独自の世界を開拓し、戦中・戦後にかけての困難な時代において「涸れた泉」「赤い蛇」など、社会を内面からとらえた秀作を生んでいます。 その後は、アンフォルメルの時期を経て、次第に六角形の図形を構成の主体とした「きっこう」シリーズで独自の表現を創り出しました。
杉全直の絵画の可能性に対する探究心は、その後も作品に大きな変化をもたらし70年代には立体造形にもとりくみました。絵画の可能性を、様々な角度から模索し追求し続けた画家です。